コーディネーター・座長ご挨拶 ①

風邪と腰痛、どちらもより万病の元?

「風邪は万病の元」とは、いつ頃から言い伝えられているものか良くわからないが、風邪をひけば気管支炎や肺炎に進展することもあることは、多くの人が知っていることである。でも、それだけだったら「万病の元」とは言わないのではないだろうか? 風邪をひきやすい人は、あらゆる病気になりやすく、風邪を機に、いっきに悪化しやすいことを意味しているのではないだろうか。これはこれで言い得ていると思う。

しかし私は、整体を学び始めてからは、「風邪よりも腰痛の方が万病の元と言えるのでは?」と思うようになった。整体・カイロプラクティックの書物などには「骨格のゆがみを整えることで、代謝が良くなり、自然治癒力も働きやすくなる」と書かれている。

ところが腰痛や腰の定義は明確ではない。中学校の家庭科では腰回りとは臀部の最も大きいところ、胴周りとは臍あたりの胴体のくびれたところを採寸するようにと習う。骨盤は腰回りの中にあり、腰椎は胴回りの中にある。医学では骨盤と腰椎が腰痛を引き起こす部位とされているが、腰椎に問題がある痛みを腰痛、骨盤に問題がある痛みを骨盤痛としている人もあれば、どちらも腰痛とし、腰椎由来の腰痛・骨盤由来の腰痛としている人もある。

整体・カイロプラクティックでは「人間の体を家に例えるならば、脊柱は大黒柱、骨盤は土台」と考える。漢字では、腰という漢字は月(にくづきへん)に要と書く。上半身の重みを受け止めるのは骨盤、足からの衝撃を受け止めるのも骨盤であるから、全身の骨格の要は骨盤である。このことに異論を唱える人はいないであろう。

私は大学病院で働いている頃から「腰痛を訴える妊婦は、早産しやすく、胎児の成長も悪く、安産できず、産後の経過も良くない。それだけでなく、骨盤位・前置胎盤・腹痛・イレウス・水腎症などで入院してくる妊婦も、腰痛を併せ持っている」と感じていた。

大学病院を辞め、整体サロンを開いてからは「腰痛のためにサロンを訪れる人々のほとんどが、姿勢が悪く、骨格全体のバランスが悪く、妊娠分娩歴が悪く、頭痛や肩こり、冷えなども併せ持っている」ということに確信を持つようになった。また「腰痛と全身のマイナートラブルや病気とは、深い関連性がある。腰痛の原因となる骨盤や腰椎を安定させ、良く動けるようにし、神経・筋肉・内臓などがしっかり働くようにしなければ、人間は健康になれない」と考えるようになった。

かくいう私は、高校を卒業するまでは、風邪で学校を休んだことは一度もなかった。ところが、出産を重ねるうちに腰痛がひどくなり、同時に、頻繁に風邪をひくようになり、気管支炎まで起こすようになってしまった。さらには頭痛もひどくなっただけでなく、蕁麻疹・卵巣嚢腫・扁桃腺炎・耳鳴り・難聴・めまい・うつ…と様々な病気や症状に悩むようになった。