コーディネーター・座長ご挨拶 ②

風邪と腰痛、どちらもより万病の元?

しかし、整体を学び始めてから、師匠に整体をしてもらうようになり、セルフケアに励むようになると、それらは一切現れなくなった。2002 年の1 月からセミナーと施術で全国行脚の生活となったが、これまでの12 年あまりの間、風邪などの病気でセミナーを欠講したことは一度もない。

でも、私は第2 胸椎がずれやすく、そのあたりが痛くなると必ず風邪気味となる。操体法などのセルフケアに励んで痛みが消えると、速やかに症状は改善する。しかし、いくら頑張っても痛みが消えない時は風邪もスッキリしない。そんな時は誰かに第2 胸椎を整えてもらうまで続く。

また、腰痛や恥骨の痛みのためにサロンに通って、症状改善した女性から「毎月風邪をひいて熱を出していたのに、ここに通い始めてから風邪をひかなくなったんですが、体のゆがみが整ったことと関係あるんですか?」との質問を受けることがしばしばある。そんなことを知っているサロンの常連さんは「風邪がスッキリ治らない」との主訴で施術に来られる。今日の最初の人もそうで、施術後「スッキリしました」と帰って行かれた。

風邪が治らないということは免疫力が低下した状態が続くことである。すると、様々な感染症を招きやすくなるだけでなく、安静時間が長くなることで運動量は減少し、代謝も低下する。悪い姿勢で寝ていれば骨格のバランスはいっそう悪化する。するとさらに免疫力が低下する…つまり「風邪は万病の元」ということわざは、とても科学的であると言える。

現代の日本では、風邪をひいただけで医師の診察を受けに行って薬をほしがる人が多く、薬を飲んで症状さえ消えれば「治った。あの薬はよく効いた」と喜ぶ人が多い。しかし、発熱や咳など、様々な症状は生体防御反応なのだから、それを抑え込んでしまったら、かえってその人の持つ免疫力を低下させてしまうため、逆効果である。薬を飲んで良くなったと感じるのは、その間に自己免疫力が少しずつ働いて、それで良くなったのであるが、まだまだ勘違いをしている人が多い。

腰痛も湿布や飲み薬で痛みを散らし運動をせずにいると、骨盤周囲の筋肉は弱り靭帯も緩む。すると内臓を支える力は低下し、内臓は下垂しがちとなる。腰椎とそれを支える靭帯・筋肉・神経の機能も低下する。すると、内臓の機能も低下し、便秘・腹痛・排尿障害・痔・冷えなど、様々 な症状が出現する。すると、免疫力も低下することは容易に推測され、命を脅かすような病気を招く原因になりかねない。

命にかかわるような大病にり患してしまってからサロンに来られる人は、決まって骨盤をはじめ骨格全体のバランスが極めて悪い。しかし、このことについて関心を示す内科医に、残念ながら私は未だ出会ったことがない。もちろんこんなことに関して学会発表もされていそうにない。なので、私がこんなことを書くと「エビデンスがない」と一喝されてしまうであろう。

現代の日本では、医学部でも看護などの医学関連の学部でも、骨盤をはじめとする骨格のゆがみが人間の心身の健康に害を及ぼすことについて、学ぶことはほとんどない。でも、それでいいはずがない。もっと医学・医療は変わらなければならないと、私はまだ漠然とではあるが思っている。

「風邪も腰痛も、体調悪化の黄色信号」と言える。できるだけ軽微なうちに、骨格のバランスを整え、栄養と安静を摂って、自然治癒力を高められるようなセルフケアの普及が必要である。そうして健康な国民が増えなければ、医療崩壊を食い止めることはできないと私は思う。

今回のランチョンセミナーが、皆様や妊産婦さんたちの自然治癒力を高めるのに少しでもお役に立ちますよう、心から願ってごあいさつといたします。