乳児期・学齢期の子どもの姿から、胎児期・乳児期にできることを考える②

2.乳幼児期の感覚統合

1)感覚統合の発達

ヒトは生まれ、生きる力が安定したのち、感覚を通して世界を学んでいく。基本となる感覚は、視覚・聴覚・触覚・固有受容覚・前庭覚で、それらは「脳の栄養」と呼ばれる大切なものである。児はそれらをピラミッドの積木を積み上げるように発達していく。

図3 感覚統合の発達段階(ピラミッド)
図3 感覚統合の発達段階(ピラミッド)

保育園・幼稚園に入って、身の回りのことを自分でする力や、言葉を巧みに扱う力や、自分の好きな遊びを見つけ遊びこめる力を身に付け伸ばす。入学後は、読み書きする力、集団生活の中で自分の居場所を作り適切に他者とコミュニケーションが取れる力を伸ばす。それらを可能にするためには、感覚(視覚・聴覚・触覚・固有受容覚・前庭覚)を適切に感じ取れていることが大切である。

そして積木を積み上げるエネルギーになるのが、「やりたい」ことに自分の体を使って環境と関わった結果「できた!」という達成感である。このエネルギーがあるからこそ、次のステップに向かっていくことができる。大人から一方的に教え込まれるのではなく、子ども自身の主体的なチャレンジが大切である。

2)感覚について

今回は特に触覚・固有受容覚・前庭覚を取り上げ、それぞれの感覚の役割とトラブルを紹介する。

図4 感覚統合の基礎となる感覚
図4 感覚統合の基礎となる感覚
図5 感覚系のはたらき
図5 感覚系のはたらき