骨盤ケアで改善! PART2妊娠初期からの骨盤ケアの実際 ②
5.助産師に対する信頼感
何よりもどんな小さな訴えも、聞き流されることなく、解決策を見出してもらえたという経験は、助産師への信頼感が深まる。たとえ丁寧にやさしく声かけたとしても、訴えを受け流されてしまった妊婦は、小さな悩みは相談しなくなる。しかし、私達が「頻尿はないですか?」「夜中は起きることなく眠れていますか?」などと聞くようになると「実は、辛かったんです」とほとんどの妊婦が答える。助産師がどんな小さな悩みでも訴えて欲しいと思っても、妊婦は遠慮して話さないこともたくさんあり、本当はこんなに色々な悩みや不安を抱えていたのだと、改めて気づかされた。
このような結果が得られたことにより、2006年10月から全妊婦に対して妊娠初期(8週前後)から骨盤ケアをスタンダードケアとして導入することにスタッフ会議で決まった。
6.GS の形状変化
妊娠初期に骨盤ケアを行うことで、不定愁訴が消失するだけではなく、GSの形状が変化することがわかった。
図1 妊娠8週のGSの型(トコちゃんベルト着用前)





図3 トコちゃんベルト着用後のGSの変化-2



骨盤ケアを行う前の8週前後にエコーでGS をみると、細ナス型・ナス型・楕円型の形状を示すことが多かったが、骨盤ケア後の10週前後にはGSが丸くなることが確認できた。丸いGSの中の胎児は四肢を活発に動かす様子が観察でき、胎児にとって境がよく、姿勢にもよい影響を及ばすと推測される。